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ぶくぶく茶は、振茶といって泡を立てて飲むお茶の仲間です。 沖縄のぶくぶく茶のように、ボリュームのある泡ではありませんが、 富山県、島根県松江、愛媛県松山、鹿児島県の徳之島にも 泡を立てて飲む振茶の風習があります。 振茶は形式の決まった茶道とは違い、民間で飲まれていたお茶でありますが、 茶道のように茶せんを使います。 このページでは、各地の振茶を簡単に説明します。
富山県で立てられているばたばた茶は、黒豆を煮出したお茶を 各自で茶わんにくみ、茶せんの先に塩を少しつけて泡立てます。 泡だてるときの泡の音がばたばたと聞こえるので、ばたばた茶という名前になったそうです。
お茶会を開く家では、朝早くから茶うけの料理やお菓子を準備し、 来客は各自で茶わんと茶せんを持参して訪問します。 来客は招待された家に来ると、仏壇を拝み囲炉裏(いろり)の周りに座ってお茶を飲みます。 茶道のような決まった形式はないのですが、地方によって来客が座る場所などが決められているようです。
島根県松江のぼてぼて茶は、茶袋に番茶と陰干しされた茶花を入れて煮出して作ります。 煮出したお茶を茶わんにくんで、茶せんの穂先に塩をつけて泡立てます。 あわ立てたお茶に赤飯を入れて、次に自分の好きな具を何種類か入れて 泡のあるうちに飲みます。具にはシイタケやワラビ、黒豆、かんぴょう、フキなどがあります。 お茶を飲み干した後に、茶わんの底をたたいて具を指で集めて食べます。
愛媛県松山のぼて茶は、番茶または白大豆とクコ茶を袋に包んでいれたものを入れて お湯で2時間煮出します。このお茶を茶わんについで、茶せんに塩をつけて泡立てます。 あわ立てたあと、黒豆入りご飯を八分ほどいれ、好みの具を入れてお箸で食べます。 お茶というより、お茶漬けのような感じです。 質素倹約を旨とされていた、旧松山藩時代の下級武士の家庭で食べられていたそうです。
鹿児島県徳之島のフィチャは、番茶を煮出してチャウイ(茶桶)に入れた後、 茶せん(チャスン)で泡立てます。そしてチャウイをかたむけて人数分の茶わんに つぎます。誕生祝(トシビ)祝いとして正月の祝膳にフィチャが必ず出されました。 油の多い料理のときに、とくに喜ばれたそうです。 普段でも各家庭でフィチャが飲まれていましたが、現在はすたれているようです。
参考文献
・「ブクブクー茶」 著者:安次富順子
・「民族資料選集(振茶の習俗)」 編集:漆間元三